一般的には、
といった理由が挙げられがちです。
しかし、ライフオーガナイズでは、これらを単独の問題として捉えません。
実際には、複数の要因が重なり合っているケースがほとんどです。
たとえば、
・情報量が多すぎて判断に疲れている
・生活リズムが変わり、以前の仕組みが合わなくなっている
・「こうあるべき」という思い込みに縛られている
こうした要素は、本人の自覚がないまま、片づけを難しくしています。
片付けられない「5つの要因」

ライフオーガナイズの公式テキストでは、片づけられない理由を以下のような視点から整理しています。
それは、
物・空間の問題だけでなく、人の行動・思考・感情に関わる要因が含まれている点です。
つまり
「やり方が分からない」
「判断基準があいまい」
「行動が仕組み化されていない」
といった、目に見えにくい部分も原因として扱います。
この考え方を知ると、
「頑張りが足りなかった」のではなく、
「合わない方法を続けていただけ」
だったことに気づく方がとても多いのです。
原因を知ることが、片づけを前進させる
片づけを始
めようとすると、すぐに「行動しなければ」と思いがちですが、
ライフオーガナイズでは、行動の前に理解を重視します。
原因を知らずに片づけをすると、
一時的にうまくいっても、生活が変わった途端にリバウンドしてしまいます。
それが、「何度やっても続かない」という経験につながります。
まずは、自分がどの要因に影響を受けやすいのかを知ること。それが、無理なく続く片づけへの第一歩です。
次回は、こうした違いが生まれる背景として、
について見ていきます。
「自分に合う片づけ方」が見えてくる回です。
「今までも捨ててきたのよ・・・」
実家のオーガナイズをしている中で母が何度も口にしたセリフです。
きっと、いや絶対に、父の介護の合間をぬって、
2011年の東北大震災も乗り越えて
想像を絶する努力を重ねて頑張って進めてきたのだと思います。
片付けるというとどうしても「捨てること」を意識しがちです。
では本当に大切なこととは一体なんなのでしょうか?
ライフオーガナイズはハウスオーガナイジング事業です。
家をオーガナイズするとはどういうことなのでしょうか?
「どうして私は片づけができないんだろう」
そう思いながら、何度も自己嫌悪に陥ってきた方は少なくないと思います。
でも、最初にお伝えしたいのは、片づけが苦手なのは性格や努力不足の問題ではないということです。
ライフオーガナイズでは、片づけを「根性」や「我慢」で乗り切るものだとは考えません。
まずは、その考え方から少し見直していきましょう。
片づけは「物」の問題ではなく「人」が主役
一般的な片づけというと
「いらない物を捨てる」
「収納を工夫する」
といった、物や空間に注目した方法を思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかしライフオーガナイズでは、物と空間よりも先に暮らし・人生を最適化するに目を向けます。
なぜなら、同じ空間・同じ物量でも、暮らしやすさは人によってまったく違うからです。
「どう暮らしたいのか」
「何を大切にしたいのか」
その人自身を中心に考えることが、ライフオーガナイズの基本です。
ライフオーガナイズの定義
空間や暮らし、人生を俯瞰(ふかん)し、仕組み化する、最適化する技術
俯瞰とは、高いところから全体を見渡すこと。
仕組みとは「ことをうまく運ぶために計画された行動や方法」
最適化とは「ある目的に最も適切な計画を立てて設計すること、またはそのような選択を行うこと」
捨てることから始めない片づけ
片づけというと、「まず捨てなければ」とプレッシャーを感じる方も多いでしょう。
けれど、ライフオーガナイズは捨てることを目的にした片づけではありません。
大切なのは、「何を手放すか」
よりも
「何を選び、残すのか」。
自分にとって必要な物・大切な物を見極めることで、結果として空間も暮らしも整っていきます。
無理に捨てなくてもいい、という安心感が、次の行動につながるのです。
片づけは人生を楽にするための手段

ライフオーガナイズは、部屋をきれいにすることがゴールではありません。
限られた時間とエネルギーを、本当に大切なことに使うための暮らしの技術です。
探し物に時間を取られない、迷いやストレスが減る、毎日の選択が楽になる。
そんな積み重ねが、「もっとラクに、楽しく、もっと自分らしい生き方」というLife Design Lab.の目指す方向性につながっていきます。
では次回は、「なぜ片づけられないのか」という理由を、もう少し具体的に見ていきます。
自分を責める前に、知ってほしいことがあります。
片付けは「やり直し」ではなく「見直し」

それなのに、気づくと中が煩雑になっている。
一枚目の写真は、まさにそんな状態でした。
でもこれは、片付けが苦手だから起きたわけではありません。
ライフオーガナイズは、考える、分ける、収める、見直すのステップ進みます。
片付かない理由は「人・物・空間」で整理する

だからこそ、見直す時こそ、
自分の傾向や習慣、クセがどんななのか分析するチャンス。
どうやって分析するかというと
ライフオーガナイズでは「片付けハードル分析ツリー」を使い
片付かない理由を【人・物・空間】の三要素で分解します。
特に多いのが「人」の要素。ここがライフオーガナイズの特徴であり面白いところ。
思考や感情、行動や習慣、環境との関係など、実は目に見えない部分が大きく影響します。
今回の引き出しでは、文房具や気軽に買えるペン、瞬間接着剤、とりあえず入れた外国の小銭など、イレギュラーに入ってくる物が多いことが分かりました。ところが、それらを受け止めるための場所が用意されていなかったのです。また、いつも使うメガネを置いていく定位置もありませんでした。
実は多い「片付けられない5つの要因」
このような状態の背景には、次の5つの要因がよく見られます。
・物量が多い
・空間の使い方に問題がある
・片付ける順番が間違っている
・自分に合った方法ではない
・目的がわからない、基準が曖昧
今回は特に、
「気軽に買ったペンの定位置が決まっていない」
「イレギュラー専用の居場所がない」
この3点が重なり、引き出しが迷子状態になっていました。
見直したら、引き出しはちゃんと応えてくれる

イレギュラー用のセクションを作ったのが三枚目の写真です。
片付け行動とは、不要な物を管理し、分類し、定位置を決め、戻し、整える一連の行動。
これは心理学の分野でも整理されている概念です。
片付けは、きれいにするためだけのものではありません。
迷いを減らし、行動をラクにし、
自分らしい暮らしを取り戻すための習慣です。
引き出しが整うと、思考も整う。
片付けは、ラクに、楽しく、自分らしく生きるための
日常に取り入れられるウェルビーイング:よく在ることのための一歩なのです。
あなたはこんなことで困っていませんか。
もし一つでも思い当たるなら、それは時間の問題ではなく、
心からのサインかもしれません。
「忙しい」の正体は、時間不足ではない

私たちは一日24時間という同じ条件で生きています。
それでも、
余裕を感じる人と常に追われている人がいるのはなぜでしょうか。
私は、時間の悩みを「管理不足」ではなく「選択の曖昧さ」と捉えます。
自分にとって大切なことが見えなくなると、
優先順位がつけられず、他人や環境に時間を明け渡してしまうのです。
思考を整理すると、時間は戻ってくる
時間を増やすことはできませんが、取り戻すことはできます。
その鍵が思考の整理です。
ライフオーガナイズでは、物や空間と同じように時間も思考を整理し価値観を明確にしてから、
出して収める、見なおすと、頭の中は驚くほど整うとお伝えしています。
もうやみくもにすべてを完璧にこなそうとしなくていいのです。
今の自分に必要なことを選んで行くことで、自分を大切にする時間を生み出すのです。
時間をうまく使えるようになるために今日できること

クライアントの「ハッ!」という表情がすべてを物語る

15年間、クリニックで多くのクライアントの悩みを聴いてきました。
トラウマ、親子関係、お金の不安。内容は違っても、共通しているのは
「こうしなければならない」
という思い込みに、がんじがらめになっていることです。
「まずは、どうなりたいかを考えてみましょう」と伝えたとしても、
「そう思ってはいけない」
「望んではいけない」
と、無意識に願望へ禁止令を出している人は少なくありません。
その状態では、自分を大切にすること自体がとても難しいのが現実です。
自分を大切にできないと、人は無意識に周囲を変えようとします。
「親が悪い」
「夫が理解してくれない」
「子どもがどうしようもない」
でも、自分が変わらないまま他人を変えようとするのは、正直に言って無謀です。
衝突や分断を生み、状況はさらに複雑になります。
「変わらなきゃいけない」と思うほど人は動けなくなる

本当は変わりたい。でも実は、無意識では変わることが嬉しくないのです。
なぜなら、これまで十分すぎるほど頑張ってきたからです。
「ここまでやってきた私が、まだ変わらなきゃいけないの?」
そんな不公平感や悔しさが湧くのは、とても自然な反応です。
だからこそ、人は「変わりたいのに、どうしていいかわからない」状態に陥ります。
このとき必要なのは、努力を否定することではありません。
「変われない私」ではなく
に気づくことです。
人生も暮らしもリバウンドしない
ライフオーガナイズも心理学も、脳科学や人の特性に基づいた“科学的アプローチ”です。
ネガティブなループから抜け出せないのは、意志が弱いからではありません。
自分に合わない方法を、無理に続けているだけなのです。
誰かの価値観をなぞる。
正解そうなやり方を我慢して続ける。
その積み重ねが、無意識を疲弊させ、フリーズさせてしまいます。
だからこそ最初に必要なのは、
「頑張ってきた自分を認め、ほめること」。
そこから「自分の価値観」で考えるスタートが切れます。
変わることが、怖いことではなく、楽しいことだと無意識が理解したとき、
人は自然に自分を尊重できるようになります。
そして不思議なことに、自分を尊重できる人ほど、周囲の人も理解し、大切にできるのです。
その瞬間に現れる、クライアントの「ハッ!」という表情。
あの一瞬に立ち会えることが、私にとって何よりの喜びです。
昭和初期の家から知った「片付く家」の本質

実家のオーガナイズを進めているんですが、これが学びが多いのです。
曾祖父母が暮らしていたのは昭和初期の家。
改めて向き合い、しくみの違いに気づきました。
その住まいは、現代の住宅とはまったく異なる構造ですが、日本の暮らしと気候風土に非常によく適応した「合理的な仕組み」を備えていたことに驚かされます。
日本の気候と暮らしに最適化された昭和初期の住まい
まずは構造の仕組みです。
当時の曾祖父母の木造住宅には基礎がなく、石の上に柱を立てる軸組構造でした。
基礎がないって、すごいでしょ。
この家、東北の震災でも倒れたり壊れたりしなかったのです。
なぜでしょうか?
それは、釘を使わない工法なので、揺れを吸収すようです。
そして、もう一つ驚いたこと。
近所から家ごと丸太を下に敷いて、家をのせて転がして引っ越したと言うのです。
(ちなみに、工務店を営む友人によると、今その方法で引越しすることは不可能ではないようですが、
何千万も費用がかかるそう。)
すごいですよね。
基礎がないので床下には空間があり、高温多湿な日本の気候に対応するための工夫がなされていました。
畳や障子、襖といった仕切りは、調湿・断熱性に優れ、夏は涼しく、梅雨時でも比較的快適に過ごせたたようです。
一方で冬の寒さには弱く、火鉢や掘りごたつ(練炭が熱源、気をつけないと焦げたりやけどしたり)など、生活の知恵で補っていました。
部屋はすべて畳敷きで、家具は最小限。布団を押し入れにしまえば、寝室は客間にもなり、空間の用途を柔軟に変えることができました。
暮らしに合わせて空間を使いこなす、非常に可変性の高い住まいだったのです。
「あなたが悪い」のではなく「間取りに余白が取れていない」

また、昭和初期の家と現代の家では、間取りの仕組みも大きく異なります。
特に象徴的なのが「土間」や「縁側」といった中間領域の存在です。
これらは屋内と屋外を緩やかにつなぎ、空間的にも心理的にも“余白”を生み出していました。
土間は日差しを遮り、冷たい空気を取り込む役割を果たし、野菜や頂き物などの一時置き場としても活用されていました。
現代の住宅では、このような余白や中間領域がほとんどなく、「とりあえず置いておく場所」が確保しにくくなっています。
結果として、物が溢れ、散らかりやすくなるのです。
西洋由来の間取りが生んだ日本人の暮らしとのズレ

戦後、日本の住宅は急速に西洋式の間取りを取り入れました。
フローリング、ダイニングキッチン、クローゼットといった変化は合理的である一方、
靴を脱ぐ文化、四季のある暮らし、行事や家族構成によって物量が変わる日本の生活には、必ずしも合っていませんでした。
畳と押し入れを前提とした暮らしから、ベッドと用途固定型の空間へ移行したことで、
「収納はあるけれど使いにくい」
「戻すこと自体が負担になる」
「使える空間が狭い」
と感じる人が増え、片付かない原因を自分の性格の問題だと捉えてしまいがちになったのです。
ライフオーガナイズとの関連性


みなさん、嫌いな家事って何ですか?
家事の中でも「嫌いな家事ランキング」で常に上位に入るのが、
トイレ掃除やお風呂掃除。
ちなみに私は、アイロンがけが一番苦手です……。
そして意外と多いのが「洗濯」。
特に「洗濯物をたたむ」が嫌い、という声は本当にによく聞きます。
うん、正直に言います。私も、たたむの嫌いです。
干すとたたむの間に問題が

洗濯って、
「洗う・干す・取り込む・たたむ・しまう」という一連の流れで成り立っています。
でも、実は問題が起こりやすいのは
「干す」と「たたむ」の間。
ここに落とし穴があるんです。
洗濯は作業ではなく流れ洗濯物を取り込んだあと、すぐにクローゼットへしまいますか?
多くの場合、部屋に吊るしたままになったり、
ベッドやソファの上に置きっぱなしになったりしますよね。
これが続くと、部屋は整わないし、気持ちもどんより。
ここをどうシンプルにするかで、家事の負担は大きく変わります。
「作業」ではなく「流れ」で考える
ライフオーガナイズでは、
家事を「作業」ではなく「流れ」で考えます。
点ではなく、動線として捉えるということ。
洗濯も、次の行動が自然につながるように配置を整えるだけで、
無理なく完結するようになります。
一時的に吊すという余白

一時的に吊るす場所の確保おすすめなのは、
干す場所の近くに「洗濯物の一時吊るし場所」をつくること。
鴨居やドアに掛ける方法、山崎実業のTOWERなどの専用グッズ、室内物干し……正直、私もいろいろ試しました。インテリアデザインを仕事にしていた頃は洗面所に電動昇降洗濯物干しを取り付けてみたり。
思い出してみてください。
昔の日本家屋にあった「縁側」は、実は理想的な洗濯動線のヒントなんですよね。
取り込んで、少し置いて、次の動作につなげるための余白の場所だったんですね。
なるべくシンプルに一直線に

「洗濯物の一時吊るし場所」は
できるだけ一直線。
ベランダ干しなら寝室に一時的に吊るす場所、
浴室干しなら脱衣所から収納までの間に吊す場所確保がラク。
洗う→干す→取り込む→しまう。
この流れがシンプルになるほど、洗濯は短時間でストレスなく終わります。
「どう暮らしたいか」を基準に動線を整えること。
それがライフオーガナイズの視点です。
洗濯動線を見直して、毎日の家事に余白を作ってみませんか?

今日は実例・実話つぶやきっぽくお伝えします。
私の周りでは実家の片付けが現実的な課題として浮上してくる年代になりました。
自分の家庭や仕事で精一杯の中、実家のことまで手が回らない――
そう感じているワーキングマザーも多いのでは。
親との関係がうまくいっておらず、手伝うこと自体に抵抗がある方もいるかもしれませんね。
私自身も昨年から、80歳を目前にした両親の家、父の実家・曾祖父の家のライフオーガナイズに取り組み始めました。
そこで改めて痛感したのが、代々受け継がれるものと感情の整理、介護、そして両親の体力・環境管理の難しさです。
片付けを進める中で見えてきたのは、
大切なのは理想論ではなく、「今の暮らしに本当に合った進め方」を選ぶこと。
そのためのサポートこそが、必要なのだということでした。
「どう生きたいか?」を現実ベースで言語化する

今回、我が家の実家片付けで大切にしたテーマは、次の3つでした。
・物量の多さによるストレスから解放されたい
・家族の歩んできた軌跡を大切に残したい
・寝たきりの父が育った家としての思い出を守りたい
実は、最初からこれほど明確なテーマがあったわけではありません。
冷蔵庫の片付けから始めた当初は、母は目の前のことをこなすだけで精一杯でした。
毎日の介護と家事に追われ、自分自身の価値観すら曖昧なまま。
何を大切にしたいのか、どうしたいのかを考える余裕はありませんでした。
そんな中、ライフオーガナイズとカウンセリングで
「思考の整理」と「価値観の明確化」を重ねていくうちに、
これまで言葉になっていなかった母の
「本当はこう暮らしたい」という想いが、少しずつ浮かび上がってきたのです。
一方で、介護をしながらの生活には「気持ちはあっても、体力が続かない」という現実があります。
だからこそ、理想を押し付けるのではなく、今できる範囲で、何を大切にし、無理せず何を叶えていくのか。
そこを一緒に整理することから、片付けを始めました。
「捨てる」から「何を残したいか」へ視点を切り替える
我が家にあるのは、三世代分の家財。
今回は、そのうち昭和初期に建てられた曾祖父母の家で生前整理の専門業者の方と現地打ち合わせを行いました。

調査当初は業者さんも
「これは処分ですね」
「これは残しましょう」
というように、一般的な判断基準で話が進んでいました。
しかし、対話を重ねるうちに、判断の軸を切り替えることに。
捨てる物を探すのではなく
「これは残したい」
と思える物を、先に選ぶという方法です。
家族が大切にしてきた調度品。
芸術作品の数々。
父の幼少期の記憶につながる品々。
これからも手に取り、触れていたい物。
残したいと感じる物。
母の口から自然と溢れてきたのは、
「捨てたい」という言葉ではなく、
「大切にしたい」という想いでした。
そこにあったのは、父への感謝、
そして父へと紡いできた亡くなった御先祖様への感謝でした。
不思議なことに、残したい物が明確になると、
手放す物も自然と見えてきます。
何を選び、何を残すのか。
その主役は、あくまでも“本人”です。
作業は「2時間が限界」と決め、環境を整える
体力面を考慮し、作業は1回につき2時間までと明確に決めました。
長時間がんばることよりも、「無理なく続けられること」を最優先にしたのです。
作業時間の長さだけでなく、
・途中で必ず休憩を入れること(つい勢いで継続しがち)
・次回はいつ、どこを行うのかを事前に共有すること
・終わった後に疲れを残さない動線、安全を考えた環境を整えること
こうした“作業そのもの以外の環境づくり”にも、しっかり時間をかけました。
無理をしない。
頑張らせない。
一緒に作業できる状態を整えることが、結果的に遠回りのようでいて、いちばん確実に前に進む近道だったと感じています。
まとめ|親の片づけは「生き方の総まとめ」、そして暮らしを守るサポート
両親のライフオーガナイズに取り組んでみて感じたのは、
必要なのは片づけの技術以上に、「どう寄り添うか」だということでした。
今の体力。
それらすべてを尊重しながら整えていくこと。
それこそが、本当の意味でのシニアのライフオーガナイズなのだと思います。
実家のライフオーガナイズは、これで終わりではありません。
暮らしと人生に合わせて、これからも少しずつ続いていきます。
マインドフルネスとしての片づけの力
そんな経験はありませんか。
実は片づけは、マインドフルネスや瞑想とよく似た働きを持っていると言われています。
今回は、片付けが心や思考にまで影響を与える力についてお伝えしたいと思います。
マインドフルネスとDMNの関係
東京マインドフルネスセンターで「マインドフルネスストレス低減法」を学んでいたことがあります。
マインドフルネスは、数千年の歴史を持つ瞑想に由来する考え方で、
「今この瞬間」に意識を向けることを大切にします。
一方、私たちの脳には「デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)」と呼ばれる状態があります。
DMNは、脳が無意識に活発になる脳のネットワークの働きで、ぼーっとしている時や、何にも意識を向けていない時に活性化するそうです。
それが過剰に活動すると、過去の後悔や未来への不安など、雑念が次々と浮かぶ原因とも言われています。
このDMN思考が止まらず、ぐるぐるとネガティブな考えに支配されがちになります(反芻思考)。
しかもDMNは、60〜80%と脳のエネルギーの多くを消費するため、知らないうちに心も脳も疲れてしまうのです。
片づけが「今ここ」に戻してくれる理由
では、なぜ片づけをすると心が軽くなるのでしょうか。
それは、片づけに集中している時間が、
自然とマインドフルネスの状態に近づいているからだと考えられます。
マインドフルネスの状態とは過去や未来から離れて今に在ることで
「脳が休息している状態」と言われています。
例えば、何かに夢中になっているとき、
時間があっという間に過ぎ、余計なことを考えていない感覚になることがあります。
片づけも同じで、目の前のモノと向き合い、手を動かすことで意識が「今ここ」に戻り、DMNによる雑念から一時的に離れることができるのです。
ライフオーガナイズがもたらす心の整理

ライフオーガナイズでは、ただモノを減らすのではなく、「自分にとって何が大切か」を考えることを重視します。このプロセスは、思考や感情を整理する時間そのものです。