好きだからこそ可能性を引き出したいと思った理由
とにかく、犬が大好きです。
生まれた時から家にはチンという種類の犬がいたし、狩猟をする父は猟犬のセッター・ポインターを飼っていました。
私は豆柴から始まり、ビーグル、そして今はトイプードル2匹目です。
犬には何度となく励まされたりして、今までの人生ずっと、その存在に癒されています。
だからこそ思うのです。
本当に好きなら、その子の持っている力や可能性を引き出したい。
どこまでそれができるのか、今の私にとっては犬の成長が実験でもあります。

それは、前犬トイプードルのポムが自分を攻撃してしまうホルモンバランス性の「先天性疾患」だったことで色々な意識変化が起こりました。
食事、運動、関わり方、病気。何もかも考え方が覆ることばかり。
犬についてはそれなりに知っていたつもりが、そんなことない。
私は犬について何も知らなかったのです。
なんて勝手な勘違いで犬と向き合って「うまくいかない」時には「かわいくない」と思っていたのでしょう。
疾患がひどくなると出血や掻きむしり、臭いの問題などさまざまあったのですが、幸い、素晴らしいドックトレーナー、そして動物病院との出会いに恵まれ、めげそうになってもなんとか支えられて、犬のサポートをしました。
その間に、ペット業界の裏側、薬、病院と犬の関係、犬の習性、その他数えきれないほど教えていただきました。
本当は鬱犬になってもおかしくないぐらいの症状だったのですが、ポムは違いました。
本当に悟った犬で10歳という短命でしたが、すばらしい犬生を見せてもらいました。
そんな思いから、関わり方がガラッと変わったのです。
犬らしさとは何か──

私が大切にしているのは
犬が犬らしくあることをサポートできる飼い主でいること
犬らしさとは、安心していて、自然な行動ができ、無理に支配されず、でも放置でもない状態。
「自由・安心・関係性」のバランスです。
例えば、クレートトレーニング。
クレートが使えるようになると、なんと犬の睡眠時間やおしっこの時間を犬がコントロールできるようになります。
病院やホテルに行くときにしか使わない人が多いクレートですが、本体は犬にとって毎日の生活に欠かせないものなの。
犬は本来穴蔵で暮らします。穴の中は暗くて狭くて安心できる場所。室内犬にとっても本能的にそんな場所が絶対必要なのですが、ふかふかのベットやソファの上が気持ちいいだろうと、人が勝手に決めつけて犬を好きにさせます。空間が広いことにあまり快適さを感じない犬は、不安でよく吠えたり噛みついたりするように。いざ人がクレートに入ってほしくても、病院やホテルなど、行きたくないところに行くときに入れられるクレート。また入ったらどこか嫌なところに連れて行かれる・・・。

というわけで、一旦嫌になると面倒なので、クレートトレーニングは初期段階からスタートします。
今飼っている2匹目のトイプードル「アムール」は2ヶ月半から始めました。
クレートに入るとおやつがもらえる。
ここはいいところ。安心できるし好きなところ。すぐに覚えました。
今ではアムールは23時から朝の8時でも9時でも、クレートの扉を開けるまで開けろ!と催促したりせずに、静かに穏やかにクレートに入っています。おしっこも最初こそ、糞尿まみれになりましたが、この嫌な経験も大事。そんなトレーニングを経て、自然と膀胱にためておくことを学び、漏らしません。我慢できるって大事なんです。これは長距離ドライブの時に、車に長時間乗せなければならない時などに、とても役に立ちます。犬の都合に振り回されず、飼い主や家族だって穏やかな気持ちでみんなで旅行を楽しめます。
他にも色々ありますが、犬って本当にすごいんです。可能性大。
その可能性を止めているのは、実は犬のことなんて知らない飼い主の私たち人間なのですね。
整えるけれど支配しない──ライフオーガナイズとの共通点
ここで感じたのが、ライフオーガナイズとの共通点です。
片づけも同じで、ただ減らしたり整えたりすることが目的ではありません。本来の自分がラクに心地よく過ごせる状態をつくることが本質です。
犬との関わりも同じ。コントロールしすぎれば本来の姿は失われ、自由にさせすぎれば関係は崩れる。大切なのは
整えるけれど、支配しないこと
可愛いから甘やかすのではなく、可能性を伸ばす関わり方を学び選ぶことです。
そして不思議なことに、本来の力が発揮されている犬は、さらに可愛くなります。
存在そのものが愛そのもの、天からのギフトと言っても過言でないくらい愛おしくなります。
それから、犬はとても敏感で、飼い主の状態を映します。だからこそ、何をするか以上に飼い主が「どう在るか」が問われます。観察し、程よい距離感で関わり、感情で反応せず首尾一貫した態度で。この姿勢は、人との関係にもそのままだなと感じています。
可愛いという気持ちを、ただの感情で終わらせるのではなく、「育てる力」に変えていく。
犬らしさを引き出すために、自分の在り方を整え続ける
それが、私にとっての本質的で、理想の犬との関わり方だなと思っています。